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麗の偽日記

『サンタの正体』

今日の日記は、
立夏ちゃんには見せないでほしい。

それから、
立夏ちゃんから下の子たちにも。
小雨ちゃんにも、一応。
念のため。

約束してくれる?
いいわね。

私も、はっきりと確信しているというわけではないの。
だいたいわかっているんだけど
自分の目で確認したのではないし
確認しようと思ってもいない。
とにかく、最初から順番に話していくわね。

小さい頃の私は何も疑っていなかった。
純真だったわ。
家族が私に嘘を言うはずなんてないと思っていた。
いえ、もしかしたらこっそり電車に乗りに行っているんじゃないかと疑ったことはあった。
でもそれは私が小さくて、複雑なことを知らないからだし。
幼かったの。
子供だから、考えればすぐわかるはずのことなのに
なかなか気がつかなかった。
そんなことで人をだましているなんて普通考える?
最初に何かおかしいなと思ったのは、
ずいぶん前、サンタさんにお願いするプレゼントを考えているとき。
あれはいつの頃だったかしら。
もう小学生になっていたか、まだだったか。
お庭にレールが通ったらいいな、
もしかしたら、駅があったらもっといいんじゃないかな?
それならママがお仕事に行ったり帰ってきたりするのも早いよ。
もっと私たちと一緒に遊んでくれるようになるかもしれないな、って。
でもそうしたら、海晴姉様は
麗ちゃんは私がいっぱい遊んであげるからね。
駅はたぶん無理じゃないかなあ、だって。
世界中の子供にプレゼントを用意して、
一晩で子供たちの家をめぐるサンタクロースなのに
できるプレゼントとそうでないプレゼントがあるって、どういうこと?
しかも、海晴姉様がそのへんに詳しいのも妙な話だわ。

立夏ちゃんは、今年のプレゼントはまだ悩んでいる。
この前までの候補もとんでもなかったのに、まだエスカレートするのかしら?
あの調子だと大変なおねだりをしそう。
小さい子たちは、クリスマスに蛍姉様や氷柱姉様と過ごしたい。
元気でお仕事をして、無事に帰って来てください。
クリスマスはきょうだいみんなで揃ってパーティをしたい。
サンタさんに一番のお願い。
なんだって。
ちゃーんと帰ってくるんだから、プレゼントは他のものでいいよって
姉様たちは慌てている。
あなたもね。
なぜなの?
サンタの事情なんて、
うちの家族がどれだけ知っているというんだろう。

なんだかこんな話をしていると、
私もサンタさんを困らせるプレゼントをお願いするみたいね。
違うの、もうわかっているもの。
サンタさんにもらえるものと、もらえないものの境界線。
もちろん、欲しいものはたくさんあるわ。
どう考えても叶わないようなお願いだって、いっぱいあります。
だから何なの?
言ったって仕方がないことだし──
仕方がないとわかっていたって、
どうしても自分の中だけにとどめておけないお願いは
必ずあるとしても。
霙姉様や春風姉様にもあるんだって。
いろいろ、とんでもないお願い。
サンタさんにするのとは別のお願い。
あなたに話を聞いてもらっているって言ってた。
もちろん、あなたにもあるって。
大人になっても難しい願い。
私が子供だからというわけじゃないのかな。
でも、どんなに願っていても叶わないのは、やっぱり苦しい。
大人になっても叶わないことがあるとか、そんな簡単に片付けられないよ。
幼稚園くらいの頃は、クリスマスに何をもらったのか覚えていないの。
やっぱり私のことだから、本物の電車をおねだりしていたのかしら。
小さい頃からたくさん電車を見に行った記憶はあっても、
プレゼントは覚えていないないなんてね。
海晴姉様と手を繋いで行ったわ。
ずっと毎年模型をもらい続けていてもおかしくないはずなのに
クリスマスの特別の贈り物は、私の部屋には四台。
それ以前はいったい?
年に一回のチャンスを無駄にしたとか、そんな話をしているわけじゃないのよ。
今年はなにか特別なお願いがあるとか、そういうのでもなくて。
きっと、あの頃の私も、
サンタさんには叶えてもらえないようなお願いをしていたんだろうな。
それでサンタさんも困って、お菓子あたりをくれたんじゃないかしら?
そういうことが言いたいの。
お菓子は嫌いじゃないけど。
小さい頃の私なら、きっととっても喜んだと思うけど。
今、みんなのお願いにそんなふうに応えるのがいいことなのかなって。
蛍姉様と氷柱姉様を心配していた良い子のみんなに
お菓子のプレゼントです!
で、いいのかしら。

この間、さくらが落としたお守りがあったでしょう。
同じ組の男の子に拾われていたの。
あなたの写真が入っていたお守り。
暴れん坊の男の子だから、さくらにいじわるするつもりで
写真のお兄ちゃんにひげをたくさん描いた。
渡してもらったお守りを
家に帰ってきてから開けたとき、
その写真を見て、みんなずいぶん笑っていたわ。
あなたはときどき
面白いコスプレをすることがあるから。
さくらも思い出したみたいで、笑っていた。
きっとクリスマスのときも、サンタさんの格好をしたがるよ!
お兄ちゃんのことだから!
あなたの趣味はコスプレではないわよね?
格好良かったり面白かったりするのは、その場の雰囲気に合わせているだけで。
さくらはあんまり気にしていないみたいだけど、
私は、男の子のしたことはひどいと思うな。
お守りに入れている写真があったら、きっと大事なものに決まっているのに!
そんな野蛮な子が暴れている幼稚園なんて、行くことないわよ!
なんだか許せない!
さくらも、小学校からは女子校に通ったらいいわ。
それまで心配だな……
合唱の練習が来週あたりから教会で始まるの。
上手な人は幼稚園に行って歌を教える予定があるそうよ。
マリーも観月もさくらも、お兄ちゃんと一緒の幼稚園を楽しみにしている。
そんなに楽しみなもの?
でも、あなたがいればさくらを守ってやれると思うから、そこだけは安心ね。
いくらサンタに頼んでも、
ずっとさくらを守っていることは
してもらえません。
私たちがなんとかしないと。
さくらたちみんなが安心して通えるような、
例えば私たちの家で幼稚園のお勉強ができる施設があったらいいのにね。
家族で経営する幼稚園から小学校から、中学と高校と大学まであるともっと助かる。
サンタのプレゼントでもらえないかな。
クリスマスプレゼントは、意外と融通がきかないものよね。

我が家にもうちょっと小さい子が増えたらわからないけれど、
もう赤ちゃんはやって来ないと思うから。
まあ、小さい子が増えても、家が学校になるなんてことはないか。
これは冗談よ。
私、サンタにはちゃんとした手紙を書いたから。
無理は言っていないから、大丈夫。

サンタさんもきっといろいろ忙しいと思う。
プレゼントを用意するのも大変なんだろうとわかっている。
それなのに、こんなことまで言ったら困らせてしまうかな。
これはプレゼントでお願いしていないこと。
もし幼稚園に行くことがあったら、さくらのことを気をつけて見てあげてほしい。
この話をどこかでサンタさんが聞いていたら、
きっと今年のクリスマスまで忙しいと思うけど、
私が行くのは無理なんだもの。
プレゼントとは違うけれど
どうかお願いを叶えてください。
よろしくお願いします。
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