アルケイディア&キュクレイン

アルケイディア&キュクレイン TOP  >  スポンサー広告 >  海晴 >  海晴の偽日記

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

海晴の偽日記

『明日は』

蛍ちゃんのアルバイトは順調に続いている。
今日は、キミが晩ごはんの準備で忙しくて
私がお迎え。
蛍ちゃんの帰り支度を待っている間、
店員さんにイートインのコーナーに案内してもらって
サービスだからとコーヒーとパンまで。
なんだか悪いなと思ったんだけど
店員さんがお話をしたいみたいだったから
まあいいか?

この前まではお店の商品を憶えるための期間。
まだ見習いみたいなものだったけど
今日は、蛍ちゃんは厨房に入れてもらって
いよいよ明日からはパンを焼く作業を手伝うんだって。
一日ごとに、時間をかけてじっくりと
順調に仕込まれているね!
もともと、即戦力の実力を持つ蛍ちゃん。
20人きょうだいを支えて鍛え上げた力は
店員さんが思っていた以上に期待が持てるらしい。
あんまりお化粧したがらないのも、食品を扱うお店としてはポイントが高いみたい。
うーん──
若い子だからいいんだし、
いいことよね。

それから、蛍ちゃんに期待されていることがもう一つ。
駅前には、ほかに洋菓子の専門店もあって
クリスマスシーズンになると、そちらのケーキと競合する一部商品の売れ行きがあまり思わしくない。
秋を感じる季節は、栗やさつまいも、かぼちゃのパンがある。
でもクリスマスになると、この季節らしい味わいのパンをお客さんにアピールするのが難しいとか。
試しにクリスマスケーキを作っても、近い場所には専門のお店があってなかなか目立たない。
そこで、おうちで小さい子を相手に、お菓子作りの腕前を日々磨いている蛍ちゃんに
力になって欲しかったんだと。
すごい期待されているね。
本人は、そこまで大げさな話じゃなくて本当にお手伝いだけだと思っているみたい。
大変そうだけど、疲れているだけじゃないその顔は
毎回ステップアップしていくお仕事に、充実感があるみたいです。
まだ緊張してしまうところもあるそうよ。
初々しくていいな!
忙しくなってきたら、私たちみんなで蛍ちゃんを支えてあげたいね。

それから、おうちのほうはというと。
がんばっています。
お姉さんから、小さい子まで。
今日はキミとヒカルちゃんの手作り。
焼きそばがメイン!
明日は、チャーハンの予定!
焼けば何でも食べられる男らしい料理ということ?
でもないか?
豪快な味だけど、おいしいよ。
明日は私も休日。
お手伝いをするね。
こう見えても、春風ちゃんと蛍ちゃんが大きくなるまでは
家事を担ってきた実績があります。
自分で言ってて、こう見えてもってどういうことよと思ったけど
まあ、今の私からは想像がつかない姿かな。
可憐なエプロンを付けて、ちゃきちゃきとマメに立ち働く姿。
よくやってたなあ。
自分でも感心しちゃう。
その時は、ママも家にいたけどね。
あと、春風ちゃんや蛍ちゃんがお手伝いをしてくれると
すごーい!
えらーい!
褒めていたら、どんどん張り切る二人だから
なんだか私がおだてて働かせて、自分は楽をしているみたいな光景になってしまう。
そんなつもりはないんだけど……
今思うと、ずいぶん楽をさせてもらっちゃったな。
今はなかなか愛する家族に、こんな身近な形で貢献する場面がない社会人一年生。
そして、大学一年生。
忙しく過ごす日々を、一日くらいは忘れて
かつての経験を家族のために活用します。
腕がなまっていないといいけど。
勘を取り戻すのに時間がかかったらごめんね。
あんまり頼りにならなかったら、
お手伝いだと思って、何でも言いつけていいから。
はい。
がんばります。
そういえば、キミがリーダーシップをとっているって聞いたよ。
キッチン。
春風ちゃんが参謀を担当してくれるという理由もあるかもしれないけど
意外とこんな時も頼りになる男の子。
それでかな──
氷柱ちゃんが相談に来たのは。
たくましい長男でも
始めたばかりのお料理も大変なんだし
みんなの悩みに気を配るのも難しい。
キミが氷柱ちゃんにひどいことを言うはずはないって知っているけど──
ときどきデリカシーが足りないこともあるかなとは、
私も思います。
悩んでいたというか、
落ち込んでいたというか、
怒っていたのかな、
気持ちの整理がついていないというのかな?
あんな男と一緒に料理なんてやっていられない、
自分が本当に出来ることが何なのか考えているんだと
私に相談に来た話。
さっきの話にも出たケーキ屋さん。
あそこは自社工場で作ったケーキをお店に並べているの。
でも、料理がぜんぜんうまくいかない状態では仕事にならないような気もするけど。
クリスマスシーズンに向けてアルバイトを募集しているから
あのお店で働いてみたいと言ってきたよ。
家事をしても失敗が多くて、迷惑をかけているって考えているのかな。
がんばっている蛍ちゃんを近くで見ていてうらやましくなったとか?
それとも、よくお迎えに行くお兄ちゃんを
蛍ちゃんに取られちゃったみたいで対抗したいのかも。
ライバルのお店を選ぶんだもんね。
本人の考えもまだまとまっていないみたい。
私から出した条件は一つだけ。
一晩ゆっくり考えて、もし考えが変わらなかったら、と。
明日は面接に行くつもりみたいよ。
私は、あんまりできることがなくても焦らないでいいって言ったんだけどね。
それじゃあ納得いかないのが、あの子の性格みたいだし。
なんとなく、すぐにクビになってしまいそうなかわいそうな想像をしてしまうんだけど。
いくらなんでもあんまり向いてないんだし。
でもそんなことを言って、素直に考え直すと思う?
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL


ブロとも申請フォーム
ブログ内検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。