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蛍の偽日記

『アルバイト』

おかしのくつを並べているお店を見つけて
えっ、もうそんな時期?
おどろいてしまいます。

目を引く赤い長靴の
ふわふわ白い飾りからは
あふれ出しそうな大きな箱が
ひとつ、ふたつ──
見ていると自然と
数えてしまう大盛り。

小さい子がはいてみたいクリスマスブーツは
実際は、かたくて曲がらなくて
どうにか足が入っても、全然歩けない。
右手を春風ちゃんにお願いして、
左手をヒカルちゃんに支えてもらって
慎重に一歩、一歩を試してみる
暖かなクリスマスの日。
そうなんです、蛍にもそんな小さい子供の頃がありました。
今でも時々、クリスマスの時期に見る風景。
力強いお兄ちゃんが、倒れそうなときに支えてくれるようになってから
蛍が手を貸してあげる場合は少なくなりました。
今年も、うまく歩けないクリスマスの靴に挑戦してみる子がいるのかな?
お兄ちゃんにお願いする子がいたら
転んで怪我をしないように、手を取ってあげてくださいね。
普段から走り回ってすぐ転んでしまう子供たち。
クリスマスくらいは、なるべく怪我をしないようにしてほしい。
見ていてあげます。
家族で過ごすクリスマスだもの。
蛍も実は、まだはしゃぎたい年頃。
わかっていても、ご迷惑をかけてしまうと思います。
一緒に楽しいクリスマスを作っていけたらいいな。

そうなるとやっぱり、
断ったほうがいいのかな──
あの話。

クリスマスの準備はまだ早いと思いますか?
でも考えてみたら、12月のはじめからアドベントカレンダーを用意するなら
11月のうちから考えておく必要がありますね。
おうちではまだ準備してはいませんけれど、
夕凪ちゃんは、お菓子の匂いに誘われるのか
いつかのクリスマスは、10月から用意していたというアドベントカレンダー。
今年も用意するのかしら?
蛍はいつくらいの時期に、今年のごちそうに腕を振るいたくなって
楽しみで待ちきれなくなって準備を始めるのでしょう?
毎年重ねたこのそわそわした季節を思い出しても
なんとなく、いつのまにか、としか言えない曖昧な記憶。
だいぶ先だと思っていても
気がつかないようでクリスマスムードは高まっていくみたい。
駅前にパン屋さんがあるでしょう?
ほら、はちみつパンが我が家でも人気の。
あのパン屋さん。
お店のお姉さんとお話をしていたら
前のめりでおいしさの秘密を聞き出そうとしてしまったはしたない蛍に
お姉さんは、気を悪くするどころか
むしろその熱意に、見所があると言ってくれました。
いえ、教えてはくれなかったんですけど。
わが家では私がお料理もお菓子も作っているとは話していたの。
それで、今年もクリスマスに向けてケーキの販売で忙しくなりそうだからと
お店のお仕事のお手伝いを頼まれて。
それまでの時期もアルバイトをしてくれたら助かるって。
蛍、クリスマスは家族と過ごしたいから断るつもりだったんです。
そしたら、家族といられる時間は特に問題なくとれる、
何も一日中というわけじゃない。
ケーキ作りも手伝ってくれたら当日も楽になると言ってくれました。
販売のお手伝いならまだしも
蛍が売り物のケーキまで作るのは
いろんなご家庭にお届けする責任重大なケーキに
みんな愛情をこめるなんてできないよー。
いつもは大好きな人たちの顔を思い浮かべて作っているお料理。
もう全部が全部、好きだけでやっているんだから
人前にお出しできるような立派な商品にはあんまりならないと思うんです。

パン屋さんのお姉さんには、よくお世話になっています。
ときどきお料理の作り方を教えてもらったりしているし。
いつもおいしいパンやケーキ。
感謝の気持ちもあるから、お手伝いできるならもちろんしてみたい。
パン屋さんの制服はかわいいし。
それに、落ち葉の多いこの季節に掃除をお手伝いしてくれるおうちのいい子に
ときどきは豪勢にほかほか肉まんを振舞ってあげられたらと思うと
予算に余裕ができるのは助かるな。
よく知っている馴染みのお店だから、不安も少ないし。
平日のアルバイトは、放課後の時間でも大丈夫とのこと。
家のことも大変そうだから、試しに一日おきくらいでやってみたらと
そこまで気を使ってくれるのは助かるんです──
家の人に相談しないといけないからということで、もちろん断る口実だったんですけど。
無理だよねって春風ちゃんに話したら、そのスケジュールならたぶんやっていけるし
他の子に料理を教えるいい機会にもなる、
ぜひやってみたら、ってすすめてくれました。
ああ、どうしよう。
あのね、いちばん心が動いてしまうのは情けないことに
蛍の下心が刺激された部分というか。
パン屋のお姉さんがね、
帰りが遅くなるのが心配なら、
頼りになるお兄さんがいるんだから迎えに来てもらえばいい、
なんてそんな!
お兄ちゃんに迷惑じゃないかしら。
もし迷惑じゃなかったら
これってもしかして、
お兄ちゃんにお願いして、守ってもらって帰り道を歩いてもいいのでしょうか。
蛍がそんな、本当にいいのかな。

手伝えそうなら、明日は日曜日だから
お試しでどうだろうと、お話をいただいていたので
一日お世話になってみます。
制服を着る誘惑に抵抗できなかったのか
パンの焼ける香ばしい匂いに呼ばれたのか
それとも──
お仕事のあとに声をかけてくれるかもしれない
優しい笑顔を期待してしまうのか。
不安だけではないドキドキが蛍の胸にいっぱいです。

明日は、夕方には帰ってきます。
お昼ごはんの用意をしておきますね。
暖めるだけで食べられそうなものを、朝のうちにささっと作っておきます。
もしおやつが足りないような場合は
小さい子たちはだんだんホットケーキも上手になってきたから、
お任せしてもいいかもしれません。
それでも、どうしても蛍の助けが必要になるそうなことが何かあったら、
すぐ電話してくださいね。
飛んで帰ります!
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