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春風の偽日記

『小さな夢』

本当は、
手ぶらで来てもらえれば
良かったのですけど。

ゆうべ、立夏ちゃんが電話でお誘いしたときに
春風もお話をしたんです。
そうしたら、
初めてのお宅に
何も持たずに訪問することは
できないと。

礼儀正しい子ですね。
大橋マリアさん。
王子様も、ヒカルちゃんも
しっかりしたクラスメートがいてくれて
安心です。

でもやっぱり、おみやげは
高校生の身で、負担になるものであってはいけない。
我が家の人数は、ちょっと大勢ですよね。
相手も選ぶのに困ってしまうんじゃないかと
心配でした。
もう一つ事情があって、
春風と蛍ちゃんは、文化祭の模擬店のために
試作品を開発している途中なんです。
春風はレトロでモダン、
時代を経ても変わらない懐かしい食事を。
蛍ちゃんは、喫茶店ということで
スパゲティやハンバーグ、オムライスの定番を選びつつも
いかに学園祭らしく仕上げるかが腕の見せ所。
パフェの研究にも余念がありません。
学園祭までの間に、家族の意見を聞けたらいいなとか
せっかく作るおいしそうなものはやっぱり家族に食べてもらいたいとか
しばらくは、我が家では学園祭お楽しみメニューを
予定しているの。
そういう状況だから
ケーキやカステラ、エクレアといったお土産らしいもので
あまり早めに食べないとならない生ものをいただいても
悪くしてしまわないかな。
しかも、今の時期は栗を使った秋のケーキがおいしい時期で
うれしいとはいえ、食べきれない。
エクレアは雷のことで
クリームがこぼれないうちに雷のように早く食べるという意味だそうですが
あまり何日も置いておけないのも雷のようです。
さりげなく
家の子供たちはあのお店が好きで、
と金額が負担にならないものを指定したけれど
失礼にならなかったでしょうか。
まるで、
あたしたちの家では
このお土産しか認めないざます。
ごめんあそばせ。
みたいな偉そうな言い方になってしまったら
せっかく相手はいい人そうで
立夏ちゃんや王子様たちも仲がいいのに
もう遊びに来てもらえなくなるかも?
いくらもらったものを悪くするほうが申し訳ないとは言え
もっと言い方があったかしら。
はらはらしてしまいました。
でも、わかってもらえてよかった。
この家に来るのに、そんなに緊張する必要ないんです。
立夏ちゃんのお友達なら、なおさら気楽でいて欲しいな。
だから今日のおやつのクッキーは
大橋さんのおみやげです。
まだ残っているぶんは
これからのおやつにちょうどいいですね。
春風はどうも、こんなとき
お客さんを迎える大人の会話は難しくて。
まだ子供っぽいのでしょうか?
いい年をして王子様なんて言っているような子は
幼くて
恥ずかしいかしら。
王子様は、こんな春風は恥ずかしい?
でも、本当に王子様だったんだもの。
子供っぽく、いつか出会えるといいなと憧れていた王子様が
本当に目の前に現れたんだもの。
どんなに子供っぽくても、
大人の女性らしく振舞わないといけないときに
戸惑うとしても
春風は、嘘はつけません。
王子様は本当に春風と結ばれていたの。
春風のところに来てくれました。
大きなお姉さんになっても密かに抱き続けていた
幼い願いは
本当に叶うことがあるの。
春風がいい子にしていたから?
それとも、これが運命?
あるはずがないなんて
あきらめないでよかった。
今、なんだか伝えたい気持ちになったから、言います。
いつでも王子様には伝えたいの。
私の家に来てくれてありがとうございます。
春風は幸せです。
あとは、もう少し大人の対応ができる
ちゃんとしたお姉ちゃんになれたら
春風は完璧ですね。
パーフェクト春風ですね。
無敵です。
実はもう今のままで、何が起こっても無敵かな。

観月ちゃんの踊りも立派でした。
参考にしてもらえたみたいで
春風も自慢の家族を見てもらえて、鼻が高いの。
電話で失礼だったかもしれない会話は
気にもしていなかったみたいに
明るくお話ができました。
大橋さんはいい人ですね。
でも、劇の間だけでも
ヒカルちゃんと相思相愛になるかと思うと
なんだかもやもやして
相手はあんなにいい人なのに
いけない春風です。
本当は春風がいちばん
義経さんも弁慶さんも心から愛しているのに。
誰よりも愛している自信があるのに。
劇の内容と役者さんは違いますよね。
でも、気持ちは整理するのが難しいの。
クラスの劇では春風が参加するのは無理だってわかっています。
春風の頼もしい弁慶さん、
お願いしてもいいですか?
私を守って矢を受けてほしいなんて言いません。
あなたがどんな役だったとしても
春風は名もない脇役。
ただ尽くすだけで、その名が残ることなんてない。
どこにいたのかもわからない
いたのかいなかったのかもわからない
舞台の端っこの人ですけど
だけど、歴史に現れなかったとしても
あなたを愛していることは何も変わらない。
この愛はいつまでも。
春風は誓います。
また叶えたい夢が、今日一つ増えてしまいました。
こんな素敵な月夜が続く頃、
千年も恋人たちを見守るあの月が証人で
どうかあなたが義経で
私は永遠に変わらない愛を抱く静御前でいさせてもらいたい。
そんな夢。
この愛は、古から変わることなく、なんて。
ただ今夜だけでも、いけませんか?
明日は春風に戻ります。
また千年後も愛を誓えるように。
だから、今夜は
演技でもいいから。
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