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氷柱の偽日記

『できないから』

ちっちゃい子たちと
たくさん遊べて
よかったじゃないの。

ふん。

雷が鳴ったら
抱きつかれ、
風に吹き飛ばされないよう
抱きつかれ、
雲の晴れ間に
手を引っ張られて
急に雨が降ったら
妹たちを小脇に抱えて
屋根の下へ走るの。

優しいお兄ちゃんね!

泥だらけになった子供たちの服を
家の中に干すのも手伝って、
窓際の日当たりのいいところで乾いたら、
明日はパンツをたたむのだって手伝うんでしょうね。

私たちの家には、
いい家族が来てくれたものね。
優しくて、頼りになるそうじゃない。
ふーん、こんなのがね!
こんな下僕がいいのかしらね。
お兄ちゃんが欲しくてたまらない小さい子たちの気持ちは
私にはわからないわ。
小さい子じゃないから。
私たちの家族に必要だったのは、
こんな優柔不断な男なの?
考えられない。
理屈に合わない。
ばかばかしい。
好きになるなら、勝手になればいい。
こんな男でよかったら。
でも、その男が調子に乗り出して
いいところだけ持っていくのは気に食わないわね!

雨が降りそうなとき、
風が強くなって寒いとき、
家に入りなさい!
っていう当たり前の忠告をしたら
何がいけないの。

まだいいじゃん!
氷柱ちゃんの
おにばば!

どうせ私は、
優しいほうじゃない。
どちらかというと鬼に近いわよ。

女神がいる泉に落し物をしたら
たぶん戻ってくるものは──
金の斧、
きれいなジャイアン、
ボインのにこにー、
知的な下僕。
それから、
優しい氷柱。
きっとね。

いいわね。
頭があんまり回らなくて
ひねくれていないってだけで
歓迎されるのは。

本当は、
節分で豆を撒いて追い払われるのは、
お面をかぶったみんなの人気者じゃない。
あなたは、うちにやってきた福の神。
そういうことになっている。
生まれたときから来ることが決まっていて、
だから、いてくれたら嬉しくて
仲良くしているのが嬉しくて
余計なお世話を焼いてみたくて
これからもずっと、一緒にいようねって
言ってる人は、私じゃないけれど。

まあ、私だって
豆をぶつけられたくらいじゃ逃げないから。
だいいち、本当は追い払う必要がありそうな鬼でも
家族だからって家に置いて優しくしてしまいそうな
お人よしだらけ。
パンツをたたんでいる時点で
何かおかしいって思わないのかしら。
思わないのか。
私たちのこの家だもんね。

雨の日も、風の日も、
みんながいるから楽しい家族。
あの子たちと楽しく遊んでくれるのは
いいことだと思ってる。
家族が幸せで、不満を感じる理由なんてない。
何が気に入らないのか、って
そんなこと知らない。
ご主人様が不興なら
下僕が解決策を考えればいいでしょう。
たいして期待もできないけれど。

春の短いお休み、
すぐに終わる特別な日々も
いつの間にか日常の一部になっていた。
多感な季節に、私も影響を受けているわけでもないだろうけど。
明日からはまた、学生らしい日常に戻って
これまでどおりの一年が始まる。
春には新しい学習が始まり、
夏は自分なりに挑戦してもいいし、
秋を落ち着いて過ごして、
寒い冬を乗り切ったら、
また今度の春休み、があるのかな。
それまで、どうせ優しくもできないし、
仕方ないから、また不愉快な嫌われ者でいい。
どうなったって、きっと来年だって一緒でしょ。
過ぎた季節を惜しんでも仕方ない、
新しい学年に不安を抱いてもいない。
やっと研鑽に励む、学生の日常に戻れるわ。
下僕も取り残されないよう、
足りない頭をそれなりに使って、学生らしく励んでね。
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