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霙の偽日記

『曇り空』

蛍の体調もすっかり戻ったようだ。
よかった。

ただ、急に無理はさせられないから
春休みのお出かけは先になるかもしれない。
小さい子を中心に、何人かはやけに元気が有り余っているが
そこはオマエに任せることにしよう。
それに、たとえどこにも出かけられなくても、
この家には宇宙を構成する全てがある。
光、暗黒、
喧騒と静寂、
嵐も凪も繰り返し、
生命の鼓動と、そしてやがて到達する終末。
彼方にばかり目をやることはない。
儚くきらびやかに散り急ぐものは、
名所に咲き誇る桜ばかりではない。
我が家の庭にも、春は訪れ
足音も立てず過ぎ去っていく。
桜も、うちの妹にちなんだわけではないだろうが
植えられて、この庭にも花を咲かせている。
もなかちゃんも、虹子にちなんだわけではないが
四季折々の彩りと共に、おやつに並ぶ。
小雨に教えてもらった、この季節の庭に咲く花の名前は
オマエは覚えているだろうか。
大きな声では言えないが、私は忘れてしまった。
後でこっそり教えてもらうつもりだから、オマエは忘れるな。
弟がいるというのは便利なものだな。
こういう時に役に立つ。
たまに、私の好みのおやつを
春風や蛍に進言してくれているようだし
気の利いた弟を持つのもいいものだ。
まさか、単に私を話の種にして
からかっているというわけはあるまい。
うん。
女の子が多い家に、おしゃべりの花が咲くのも
話題の中心に、恋の話があって、オマエがいてくれて、
口を滑らかにする食の道楽が
季節の甘味として届けられるからだろう。
乙女たちにも、春は来ているのだな。
別に冬の間にこらえていた様子はないが
まあ、それでも咲くときはやはり華やかだ。
どこに出かけなくとも、花を愛する心と
花より団子を旨とする乙女の信条は、ここにあるのだ。
お出かけだけではない家族の春休みを過ごすとしよう。
それに、どうもこのごろ天候が不安定だ。
おしゃれに着飾って出かけるどころではない。
春らしい薄着では、また誰かが体調を崩しかねない。
進級の季節に、大人になったような気分で
あんまり下着で勝負を続けていたら
この気温ではおなかを壊す。
家族が無茶をしないように
しっかり見ていてくれ。
任せたぞ。
このごろは、家にいるのが無難そうな休日。
大好きなお兄ちゃんが一日中いてくれることだから、
そう簡単に飽きることもないと思う。
この家に来たのが運命だと思って
付き合ってやってほしい。
時には家族と並んで庭を駆け回り、
時には家族から克明に観察され、
同じ気持ちで笑ったり泣いたりする運命。
生まれつき備わったものだから、決して逃げられない。
滅びの定めと同じく、
この賑やかな日常を生きることは。
そして、私も時にはオマエと助け合い
時には足を引っ張り合い
同じ運命を過ごすのだろう。
オマエとならば悪いものではない。
休みくらい家でのんびり過ごすようにと、神の与えた曇り空。
私はもちろん、風邪など引かないように
布団とコタツを存分に活用しながら過ごそうと思う。
もちろん栄養をたくさん取ることも大事だな。
健康的な生き方とは、こういうものではないだろうか。
模範的なはずなのに、小さい子に真似をされたら困るのはなぜだろう。
これは私くらいになってからの、正しい生活なのだな。
子供は風の子、私も昔は寒さに負けず庭を走ったものだ。
なに、危険なパンツをはいてでもいない限り
そうそう冷えすぎることもないと思う。
そういうときは、オマエが臨機応変で対応してやればいい。
ちゃんと、正しく伝えてやるんだぞ。
オマエの好きなパンツが何なのかを、
心のままに、誠心誠意。
わかったな。
みんなの期待に応えてやるんだぞ。
真実の気持ちを伝えること、
それが、オマエの家族が望んでいることなのだから。
たとえ、それが場合によっては
ちょっとした騒動を引き起こす火種になるとしても
ためらってはいられない。
お互いに思い合うことが大事だ。
愛するというのはなかなか簡単にはいかない。
まだ小さい子には、ルールも必要になるな。
オマエもまだ、かわいがりがいのある小さいほうだ。
それとも、私たちはみんなそうなのかな。
まあ、好きなパンツを言ってはいけないというルールはないから
そこはその場の判断で行くといい。
元気な妹たちの相手で遊び疲れたら、
こたつの中へかくまってやろう。
そう、私も時には遊び相手が欲しいときもある。
昼間は妹たちに貸しておいてもいいが
さすがに一日中では大変だろうから。
私は体力を要求したりはしない。
落ち着いて過ごすのも、家族の休日の一場面。
ゆっくり休んでいくといい。
かわいい弟ががんばって活躍して帰ってきたら
たまにはマッサージもしてやろう。
春風と違って大人しいやつだから、大丈夫だ。
オマエにとって、良い春休みであるように
姉としても優しくしてやりたいからな。
穏やかな季節の休みにふさわしく、
私といるときくらいはまったりとしていられたらいい。
そういうのが似合う空間は得意だ。
癒し系の姉を持って幸せだな。
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