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海晴の偽日記

『純情』

恋をすると、
胸が苦しくて、
好きな人の顔が見られなくて、
どんな言葉で伝えようとしても嘘みたいに思えて──

どうしてこんなに好きなのに、
あなたは気がついてくれないの?
本当は私の気持ちを知っているのに
知らないふりをしているんでしょう?
好きで好きで、隠しておけないのに
わからないはずなんてないもの。
いじわる!
応えてくれる気がないの?
ただ戸惑っているだけなの?
臆病なあなたなんて嫌い!
はっきりしてよ!
もうこんな揺れる気持ちを抱え続けるのは嫌だよ。
でも、きっぱり答えが出たときに
あなたの心が遠くにあるってわかってしまうのもつらいの。
怖い、
知るのが怖いよ──
どうか、私を好きだと言ってください。

人の気持ちって、
言葉にしないとなかなか伝わらないものだって、
子供じゃないもの、私はわかってる。
わかっていたって、怖くなる。
恋をすると、私が私じゃなくなるみたい。
無力な子供に戻ってしまう。
今まで私を動かしていた力が、何も通用しないの。
世界がまるで別のものに形を変えてしまう。
ただ、あなたひとりがいるだけで。

19人姉妹の長女だけあって、
ずいぶん女の子として経験を積んできたと思うわ。
まあ、人並みくらいはね。
もしかしたら、人並み以上に。
かわいい、
楽しい、
切ない、
ふしぎ、
それに不安とか、
どんな悲しみも吹き飛ばすほど嬉しいこととか、
姉妹の人数が多いこともあって、いろいろあったと思う。
その上、私は長女。
たくさんのものを妹たちからもらっているけれど、
私がしてあげたいことも、それはいくらでもある。
できること、できないこと、
できないのにいつのまにかできるようになっていたこと。
今でもまだ大変なこと。
できないこと。
まあ、姉妹の中では
頼りになることが多いほうなんじゃないかな?
キミも頼りにしてね。

でも、恋の経験だけは無理だった。
キミがこの家にいなかったからだよ。
それなのに海晴お姉ちゃんは、誰と恋をすればいいの?
他にいないでしょう?
私の心を奪っていく、大事な人なんて。
私の充実した大騒ぎの日々に、どんどん巻き込まれてくれる人。
どんな賑やかな騒動も、穏やかな日常も、すぐそばで過ごしているだけで
かけがえのない相手になっていく──
そんな恋は、他の誰とも体験できない。

長女なのに、こんな弱点があったなんて情けないな。
これじゃいけないから、キミに協力してもらって
恋に慣れておかなくちゃ。
これから本気の恋をする妹たちに、年上として教えてあげられることが
何もないなんて、そんなの恥ずかしいもんね。
ねえ、いいかな?
私と一緒に恋の秘密、たくさん学んでみない?
長女の立場を利用しているってわけじゃないのよ。
むしろ、みんなはこれから好きな人とデートする時間があるじゃない。
私は花ざかりの十代の大半を、キミがいないで過ごしていた。
遅れを取り戻すためにも、今のうちから始めなきゃ。
だいいち、一番年上の私こそが、
キミと経験していくには、順当だと思うんだけどな。

もしいいなら、何から始めようか。
恋のレッスン。
デートの場所はどこにする?
遊園地?
動物園?
水族館?
それとも、お弁当を持って近くの公園に行く?
そうなったら、私がお弁当を作っていくことになるね。
デートのお弁当まで蛍ちゃんに任せるわけには行かないものね。
これでも結構、お料理は得意なのよ。
みんなが大きくなる前は、私が大活躍だったんだもん。
まあ、ここしばらくはあんまり作っていないのは確かだけど。
それに、大活躍の時期がそんなに長くなかったのも確かだけど。
練習すればなんとかなるんじゃないかな?
キミが言ってくれたら、なんでもできるよ。
はりきっちゃうからね。

私の愛する弟クン。
この家に来てくれて、毎日を過ごしてくれている
誰よりも素敵な人。
家族みんなが、それぞれの形でキミのことが大好きだけど、
私の愛だって負けていないよ。
こんなに好きな気持ち、
言葉にしないと伝わらないから、
苦しいけど、怖いけど、言葉がなかなか出てこないけれど
この女の子いっぱいの家で長女をしている海晴お姉さんだから、
積み重ねてきた経験と
年上のちょっとの意地で、
怖いことなんて忘れて、キミに言うよ。
抑えきれない思い、
秘めておけないこの気持ち。
妹のみんなに、こうするのが恋する乙女の姿なんだ!
って、長女として見せてあげなきゃ。
これからキミにどんどん本気になっていく女の子たちに、
年上としての義務、それとも特権?
とにかく、いつでも、惜しみなく伝えなくちゃ。
私は君のことが好きです。
この気持ちは永遠に変わらず、いつでもあなたを見つめていたいと思っています。
思いは強くなるばっかりで、とどまる気がしない。
恋に慣れていない私だけど、
キミとなら経験を積み重ねていきたい。
ずっとずっと、一緒にいよう。
恋におびえる私の胸は、
キミの返事を聞くまで、泣きそうに震えています。
急に言われても困ってしまうと思うから、私の焦りを押し付けたりはしないわ。
ただ、今すぐでなくてもいいから、答えが欲しいです。
お願い、正直な気持ちを教えてね。
いつでもいいよ。
ただ、お姉ちゃんでも時々、
こんなことをキミに言ってみたくなるっていうだけの話なの。
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