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観月の偽日記

『あさひはよい子』

おお、よしよし。

あさひはかわゆい子じゃ。

ユキ姉じゃは
青空の子守をするのが得意であろう?
わらわも、妹の面倒を見なければいかん、
と思うてな。
よしよし。
怖いものが来たらわらわが追い払うぞ。
キュウビも手伝ってくれるぞ。
わらわでもキュウビでもどうにもならなかったら、
まあ、そういうこともあるかの。
おばけはいろいろいるものな。
あさひも早く大きくなって、いざとなったら自分で何とかせねばの。
よく食べてよく寝て、大きくなるのじゃ。
言わなくてもミルクをよく飲むのう。
うーむ、このままでは、
だいだらぼっちになってしまうかもしれぬ。
なんとも楽しみじゃ!
おや、どうした。
泣いてはいかん。
そんなに泣いたら兄じゃを困らせるぞ。
大丈夫じゃ、怖いものはそんなにたくさんはいないから安心せい。
あさひもそう簡単に怖いものにはなるまい。わらわがついておる。
よし、子守唄を歌ってやろう。

この子泣いたら俵に入れて、
土佐の清水へおくります。
土佐の清水は海より深い、
底は油で煮え殺す。

気に入らぬか?
誰だって殺されたくはないか。
いい子にしていれば守ってやるからな。
守れるものならな。
なーに、あさひには頼れる兄じゃもいることだし
意外となんとかなるであろう。
兄じゃでもなんともならなかったら、
まあ、運命とはそういうものじゃ。
よくあることじゃからの。
わらわと兄じゃがふんばって、あさひを逃がすくらいならできるか。
一人で逃げられるように、早く大きくならねばの。
兄じゃは家族を守れるように、わらわと修行を積まねばならぬ。
まだ泣いておるな。不安なのであろうか?
そんなにオーラの色を悪くしていたら、すぐ食べられてしまうぞ。
別の子守唄を歌ってやろう。

でんでん、ごろばし、ごうろごろ、
マキリコ、とげたが、とげだがよ、
娘いたが、
マキリ持った雪女、
よろたの肉とりね来た。

ますます泣いてしもうた。
すまぬの、わらわではいまひとつ青森の雰囲気が出ぬ。
あの女に教わったのもだいぶ前の冬。
あれほど雪が深くなければ、今時はこのあたりにも来ているであろうに
今年は妖怪がうろつくのもおっくうになる寒さじゃ。
歌い方の問題ではないか。
ああいうものどもに、あさひの世話を任せられぬ。
こんなにまるまるしていると、ぱっくりいかれるぞ。
よく育っておいしそうな頃合じゃ。
まあ、野蛮な鬼はたくさんいるものとはいえ
たいていは偉い神様や修行者が封じておるから怖くないぞ。
なかなか封じられぬ鬼がいたら、
とりあえずわらわもやるだけのことはやるとしよう。
あさひにも身を守る手段くらいは教えておかねば。
神社に行ったら見るべきものを見るようにすれば、
初詣のときにも願いを聞いてもらいやすくなるかも知れぬ。
わらわの願いはよく叶っておるぞ。
兄じゃがいつも遊んでくれるのじゃ。
早くあさひにもいろいろ仕込みたいのう。
ぐんぐん大きくなるのじゃぞ。
少し落ち着いてきたか? まだか?
もっと子守唄を歌ってやろう。
おや、兄じゃも怖い子守唄は嫌か?
今度は普通のものじゃ。

ねんねんころりよ おころりよ
坊やはよい子だ ねんねしな
ねんねのお守りは どこへ行た
あの山越えて 里へ行た
里のみやげに 何もろた
でんでん太鼓に 笙の笛
起き上がり小法師に ふり鼓
たたいて聞かすに ねんねしな

おや、おや。
これは大変じゃ。
あさひときたら、
安心しすぎたのか、お漏らしをしてもうた。
おむつの取替えは兄じゃに任せよう。
もうずいぶん慣れておるであろう?
兄じゃのほうがしっかりしておる。
なにしろ、わらわはまだ5歳。
何事に慣れるにも、少々時間が必要なのじゃ。
ちっちゃなキュウビも、まだこれから育つ。
子供は遊びながら学んでゆくものだが、学ぶことは急いでもどうにもならぬ。
あさひは遊び道具ではない。
遊び相手じゃ。
わらわは、まだお世話も遊びもなかなかできぬが
あさひが大きくなっていくにつれて
いろいろな遊びを教えてやることはできる。
どれ、今度はまた違う趣味の子守唄でも聞かせてやろう。

あさひはよい子じゃ、
かわゆい子。
あさひの家族は幸せじゃ、
姉は優しく数多く、
兄は大きくたくましく、
おまえがいるから喜んで、
おまえと遊ぶと楽しくて、
みんな、みんな、
おまえの成長を待っている。
お前と歌い、お前と眠り、
まもなく話もできるであろう。
もう少し大きくなったら、
手を繋いで幼稚園に連れて行ってやろう。
もう少し大きくなったら、
学校で面白いお勉強をするそうじゃ。
わらわが先に行って、様子を見ておいてやろう。
大きくなれば、
ごはんは見上げるほどのおやまごはんじゃ。
チョコカツカレーもいくらでも食べられる。
さらにどんどん大きくなったら、
下着も選んでやれる、
恋の相談にも乗ってやれる、
姉はいつでも頼りになる、
兄はいつでもおまえを見守る、
おまえもいつでも兄じゃを追いかけ、
いずれ運命が二人を結ぶであろうか。
何が起ころうと、
家族の絆は
どんな妖怪が襲ってこようと、なくなりはせぬ。

早く大きくなれ、
よい子のあさひ。
たくさん遊びを覚えて、待っているぞ。
でも、ゆっくり大きくなっておくれ。
まだまだあさひには、兄じゃは渡せぬ。
わらわは遊び足りぬのじゃ。

外から帰ってきた姉じゃたちはときどき、
手を洗った後で
冷えた手をあさひのほほに当てて暖めようとする。
やわらかそうであるし、触りたくなるのもわかる。
確かに暖かいのではあるが、
あさひがびっくりして目をまん丸にするぞ。
雪女でも来たかと思って、またおもらしするかもしれぬ。
それよりは、わらわと遊んではどうであろう。
手を暖めるには、せっせっせの歌がちょうどいい。
兄じゃも、あさひをあんまりびっくりさせたりせぬように。
あさひは遊び道具ではない、わらわたちのかわゆい妹じゃ。
守ってやらねばの。
それに、育ってからはわらわの遊び仲間じゃ。
あさひをおもちゃにしている場合ではないぞ。
あさひが知らないところへたくさん連れて行ってやらねば。
まあ、その頃にはわらわも少しは力がついているであろう。
きっと、どこへ連れ出しても大丈夫じゃ。
今でもあさひの世話をしたいものだし、
あさひと遊んでやりたいが、
まだまだ、兄じゃのおむつ替えの手際にはかなわぬ。
わらわもこれからどんどん大きくならねばならぬようじゃ。
あさひに負けぬよう、よく食べてよく子守唄を聞かせてもらい、
よく遊んでもらおうとしておる
まだまだ小さい
かわゆいよい子の観月じゃ。
兄じゃよ、わらわを早く大きくしておくれ。
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