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小雨の偽日記

『幸せになることを遠慮しない』

今日も麗ちゃんは
海晴お姉ちゃんに怒られていました。

あんなに電車のことが好きなのに
あんまり乗りに行けないって、きっとつらいですよね。

小雨が海晴お姉ちゃんだったら
麗ちゃんに、もっと好きにさせてあげたいと
思ってしまうんじゃないかな。

でも、それっていけないですよね。
子供のころからあんまりお金を自由に使わせるわけには行かないし。
夕方遅くまで電車に乗っていたら、こっちは心配になります。
時間があるときに一人で電車に乗っていて、家族といられなくなったら──
それで寂しいのは小雨のほうかもしれないけれど。

麗ちゃんは、小雨よりもずっと大人で、しっかりしています。
でもまだ小学生だから、海晴お姉ちゃんのやり方で正しいんです。
麗ちゃんだって頭がいいから
していいことと悪いくらいはわかっているんだし……
小雨は慰めるくらいであんまり力になれません。これじゃいけないですね。

小雨が海晴お姉ちゃんくらいになったら
あんなふうに、しっかり妹のことを気づかうことができるのかな?
どうしましょう、お兄ちゃん。
小雨には全然自信がありません……

麗ちゃんより一つ上の小雨が
本当は少し早く大人になれるといいんだけど。
小雨のほうが麗ちゃんに助けられてばっかりです。
でもそんなふうに弱音を吐くと、麗ちゃんを怒らせてしまうから
小雨のもやもやした気持ち、
お兄ちゃんに聞いてもらえて嬉しい。
あの、お兄ちゃんもこんな話を聞くのは嫌ですか?
こんな小雨はうっとおしい?

海晴お姉ちゃんは、家族の間で遠慮があっては
いけない、ってよく言ってくれます。
家族と一緒に幸せになるとき、遠慮なんかしていたら
何もできないって。
ちゃんと言葉にしないと、気持ちはなかなか通じないって。

家族の間でも、できることとできないことがあるのかもしれない。
だとしても──
麗ちゃんみたいに自分の考えをはっきり言える子がいてくれるのは
海晴お姉ちゃんは嬉しいのかな、と思います。
いつも電車に乗りに行けるわけではない、というか、
好きに乗りに行けることのほうがまずないのに、
麗ちゃんはあきらめないで、家族にお願いするんです。
あきれられても、
どうしてそんなに、って言われても
普通に考えて無理に決まってるじゃないって
お姉ちゃんたちからさんざん言われても──

やっぱり、電車が好きだから?
それとも、家族ってそれでいいのかな?
遠慮しないで自分の意見を伝えられたら
麗ちゃんみたいに電車に乗りにいけなくて悲しくてもいいの?

小雨にはまだ分かりません。
家族みんなで幸せになる前に、自分の幸せもなかなか見つけられない。
一番年が近い麗ちゃんがどんなふうにできたら幸せなのか、
小雨にはまるで思いつかないんです。

お兄ちゃんも、小雨が遠慮しないほうがいい?
こんな小雨だけど、お兄ちゃんに聞いてもらいたいことがたくさんあります。
お手伝いでお料理を運んでいたらひっくり返すし、
家族旅行では切符をなくしてしまうし、
トイレに行ったらスカートがめくれてパンツのお尻がよく丸出しになる
恥ずかしくて情けない小雨が
お兄ちゃんに遠慮なく自分の気持ちを伝えてもいいものなのでしょうか?
ただの迷惑にならない?

あのね、お兄ちゃん。
小雨は麗ちゃんのことでときどき考えるんだけど、
麗ちゃんくらいしっかりしている子なら、きっと、もっと大人になってから
好きなことがなんでもできるようになると思う。
麗ちゃんに話したら無責任だって怒るから、言えません。
でも、無責任な思いつきだけど、お兄ちゃんも思いませんか?
どんな電車に乗ることもできるし、
昔の電車を整備して動かすこともできる。
新しい素敵な車両をたくさん作ったり、
麗ちゃんが一番いいように線路を敷くこともできるはずです。
大好きな電車たちの
麗ちゃんが知っている一番いいところを引き出してあげられるように、
小雨には電車の気持ちは分からないけれど
麗ちゃんに愛されるたくさんの電車が
麗ちゃんといられて嬉しい、
愛されて嬉しい、
自分の良さを引き出してもらえて嬉しい、
麗ちゃんが電車を好きでいてくれて嬉しい──
きっと電車がみんなそう思ってくれるようなことがいっぱい、
麗ちゃんならできると思うんです。

もちろん、たくさんがんばれる麗ちゃんのことだから
電車を運転することも無理じゃないし、
一生懸命走れるように整備してあげたり、
電車にどんな問題が起こっても解決してあげられるようになる。

世界中の電車に乗りに行くのもいいし。
きっとね、麗ちゃんなら友達もいっぱいいて
大人になったら一緒に電車に乗りに行く友達ができると思うんだけど
こんなに家族がいっぱいの家で育っているでしょう?
もし、麗ちゃんが好きな電車に乗りに行こうとして
人数が少なくて少し寂しいと思ったら
そのときに小雨がついて行きたいの。
いま思いつく小雨ができることは、それだけだから。
小雨は大人になっても、すぐ切符をなくしたりして
お荷物のままかもしれないけど、
麗ちゃんが寂しくしていたら近くにいてあげることだけは
できると思うんです。

だから小雨は、麗ちゃんが
悲しくて泣いちゃうことがあっても
今みたいに、家族に遠慮なくなんでも言ってほしいです。
もしかしたら今よりも素直になってもらいたいかも。
寂しいって気持ちは、なかなか口に出せないみたいなんだもの。

そう思っていても小雨は
自分のことになると
なかなか気持ちを口に出せません。
怒らせてしまうし、
こんな小雨のつまらないお願いだし、
なんだか申し訳なくなってしまうもの。

思いを言葉にして
家族みんなと一緒に幸せになれるなんて──
小雨にはまだ少し難しいみたいです。

お兄ちゃん、
いつか小雨が、とても伝えたい気持ちを
きちんと言葉にして伝えられるようになるときまで、
小雨の側にいてくださいね。

小雨はがんばります。
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