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氷柱の偽日記

『げぼく』

わたしのゆめ

2ねん あまつか つらら

わたしのしょうらいのゆめは、
なんでもいうことをきいてくれる
やさしいげぼくをもつことです。
わたしのためにつくしてくれて、
こまっているときはすぐにやってきて、
なにもいわなくてもわたしのきもちを
ぜんぶわかってくれる、
きがきいて
さいのうがあって
てんさいてきで
どこをさがしてもほかにはぜったいにいない
わたしだけの
じまんのげぼくをつかまえて
いっしょうにがさないで
しぬまでこきつかうことです。

ああそれなのに、
どうしてこんなことになってしまったのでしょう。

もうちょっとまともな
げぼくになれなかったのかしら?

バカ!

どうやら、
夕凪が私の子供のころのこと、
気になるみたいだけど。

あなたも気になるの?
私のことをそんなに知りたいのかしら。
……
まあ、どうでもいいけど。

頭が良くなる秘密なんてないわよ。
夕凪にはまだわからなくてもいいことかもね。
学校の勉強が少しずつできるようになれば
楽しいし、やりがいもあるし。
将来の選択肢が増えるし。
未来に向けて努力するのは、人間だけに許された特権よ。
私たちは本能だけで生きている野生の動物じゃないんだから。

夕凪はいいとしても、
あなたの年で分からないようだと問題だわ。
そんな向上心のない下僕は、
ちょっと厳しくても仕方ないから
愛をこめて躾けてやらないと。
ね?
そうでしょう?

それで、
もし、自分は能無しだから
氷柱の下僕には向いてないなんて
すぐ弱音を吐くようだったら、
その時は、だらしない根性を
徹底的に叩きなおしてやるんだから。
あなたのご主人様は、一度下僕と決めた人間を
そう簡単に放り出したりしないの。

それで、
ここのところ、ご主人様にまったくいいところを見せることがない
情けない下僕が、
ちょうど困っているご主人様を助けられる
絶好の機会に恵まれたみたい。
いいことを教えてあげるから、感謝しなさい。
本当なら、このくらい自分で気がつかないといけないのに。

今日の節分。
鬼になってもいいし、豆をまいてもいいから、
あなたが家族を引っ張って、
どんどん盛り上げて、
家族みんなを楽しませて、
後ろのほうで一人くらい引っ込んでいても
誰もわからないくらいに
みんなの気を引いておくの。
いい?
それが下僕の役目。

だいたい、
鬼は外! 福は内! の掛け声なんて
恥ずかしいことを考えたのは誰なんだろう?
ばかばかしいから、小声で適当に済ませようとしたら
海晴お姉様もヒカルお姉様も、調子に乗って人を前に引っ張り出そうとするし。

家庭の行事って、
どうしてこう、揃いも揃って
年頃の娘に厳しいものばっかりなの。
鬼なんているわけないし、
福の神だっていないし、
豆をまいたところで運勢は何も変わらないし、
鬼は外の掛け声が大きかったところで小さかったところで
困る人なんてどこにもいないし、
子供の行事なら元気が一番と思うけど、
何もかも理屈が分かっているいい大人が参加して
どうしろって言うの。
何がしたいんだかさっぱり分からない。

いいこと、下僕。
女の子は繊細なもの。
鬼なんかよりももっと大変なものから、守ってもらわなきゃ。

そのくらい、
こっちが言葉にしなくても
気が利いて自分から言い出せるようでないとね。

ま、今日のところは
少しくらいできの悪い下僕であっても、目をつむってあげるわ。

あなたみたいにガサツで無神経で考えなしの性格が
たまにはご主人様の役に立つなんてことがあるのね。
良かったわね。
下僕冥利に尽きるでしょう?

さ、
あなたもろくな大人でもないことだし、
子供みたいに張り切って
小さい子たちを楽しませてあげて。

それで疲れてしまったら
散らかった豆の後片付けは手伝ってあげないでもないわ。
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