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麗の偽日記

『考えている』

クリスマスに欲しいプレゼント。
おうちでも時々話題になっている。

立夏ちゃんが、結局何をお願いしたのか
私は知らないの。
口の軽い立夏ちゃんが
珍しく、秘密にしている。
みんなでプレゼントの話をしていても
あの明るい立夏ちゃんが、ふしぎと話題に乗ってこない。
24日の夜、
いい子で寝ていれば
必ず届く
とってもいいもの。
何をお願いしても
サンタさんなら持ってきてくれる。
何を頼むか秘密にしたまま
オニーチャンに聞いてみたら
何でも持ってきてくれるって教えてくれた!
と、言い張っている。
何かしら?
靴下に入るものかしら。
靴下どころか、煙突を通るかどうかも心配。
何を頼むかわかったものじゃない立夏ちゃんだもの。
なぜか誰にも明かさないのも気味が悪い。
今年はいつになく悩んでいたようだし。
普段から、考えても仕方のないことは、考えても仕方ないと
そう言ってる立夏ちゃんなのに
自分のプレゼントとなると、話は別みたい。
まったく調子がいいんだから。
まあ、そのうち自分から話してくれるでしょう。
黙っていられる立夏ちゃんじゃないと思うから。

私はちゃんと考えて
サンタさんがもしも不況の影響でおもちゃの仕入れが苦しくても
どうにかもらえそうな無難なものを選んだつもり。
そこまでサンタさんの事情を考慮してお願いしなくても大丈夫だと
わかってはいる。
それでもついつい、考えてしまう。
クリスマスの朝に、靴下の中によくわからないプレゼントが入っていたら
がっかりするのはサンタさんに悪い気がするし、
もらえるだけでもうれしいんだけど
年に一度のプレゼント。
少しは物がわかっているつもりでも
私は自分で言っても仕方ないことだけど、まだ小学生。
もらえるなら、なるべく希望しているものがいい。
だから、
考えすぎだと、毎年立夏ちゃんに言われてきたけれど
じっくり考えてお手紙を書きました。
フィーリングで決めてしまうと、
よくクリスマス翌日に本当に欲しいプレゼントが見つかる立夏ちゃんのよう。
今年は反省したのかしら?
じっくり考えていたわ。
私が悩みながらサンタさんに手紙を書いていても、ちゃかしてこない。
立夏ちゃんが誰にも明かせない秘密を大事に抱えているなんて。
いつ以来のことだろう?
私が望むプレゼントは
どこまでだって電車に乗れる、
何度使ってもなくならない切符と
遠くまで旅ができる大人の体。
頭脳も含めて、一人前の大人。
クリスマスに起こるはずの一晩の奇跡は、きっと叶えてくれる。
けど、それは靴下に入らないので。
大人の体はクリスマスにお願いするのはやめておいて。
夢の切符は、たぶん電車会社を全て買収すれば手に入ると思うけど
なんとなく手段と目的が入れ替わっている気がするというか
私がしたいのはたぶん経営じゃないし。
そのへんは大人になるまでに考えておく課題。
今年のクリスマスには
電車の模型をひとつだけ。
優先順位をつけて、五台の名前を挙げておきました。
たまたま手に入りにくいものをお願いしてしまって、
仕方なく希望していない車両になった、
そんな事態を避けるために。
サンタさんも、これなら本命のプレゼントが手に入らなくて困ることもないでしょう。
そう思っていたら、
麗ちゃん欲張りだな!
なぜか小さい子たちにびっくりされた。
五台欲しいと言っているわけではないんだけど。
サンタさんにも事情があるだろうからそこに気を使ってのお手紙で
むしろいいことだなと自分では思っていたんだけど
わがままに見えるのかしら?
あなたにも、そんなふうに見える?
クリスマスプレゼントは、本当に欲しいものを一つだけ選ぶほうが素直なのかな。
でも、サンタさんにも手に入らなくて、希望しないものになるのも嫌だし。
立夏ちゃんはたぶんとんでもないものをお願いしているだろうから
何を頼んだのかわからないのに、いまのうちから慰める言葉を考えているくらいだし。
考えすぎてしまうことがあると、
ときどき言われる。
私は、これが普通だと思っているんだけど。

そういえば、
あの日から一週間。
ステージの上に立って
恥ずかしいような、やりとげたような思いをした日。
電車を見に行って
気分がほっこりするようなときも
ふとしたきっかけで、あの日のことを思い出して
顔が赤くなる。
決して悪い劇じゃなかったことはわかっているのに
でもやっぱり、困るよ。
もしもサンタさんにお願いできるものが
正真正銘、本当に奇跡の力で用意できるとして。
何も制限がないというのなら
私は、学芸会で大勢の前に立っても困らない
鋼の心をもらえたらいい。
もっと欲しいものはたくさんあるけど、
まあ仮定の話だから。
いつまでも思い悩むことがない心、本当にもらえたらな。
でも、それは私が考えすぎているだけだと立夏ちゃんは言う。
私一人の演技を深く気にする人はいない。
もうそんな昔のことは忘れている。
今は、間近に迫ったクリスマスのことでみんな頭がいっぱいのはず。
いや……私はそんなことないから……
よくわからないはげましなのか、
別に深いことを考えていないで、思いつくままその場の気分でしゃべっているだけなのか。
そんなふうに気楽になりたい、と考えるには
ちょっと立夏ちゃんは強烈過ぎて憧れとかではない。
私が考えすぎているのは
もしかしたら本当なのかもしれない、と思っている。
それでも、顔が熱くなるのは止められない。
勝手に赤くなってしまう顔をコントロールするなんて
考えすぎないだけでできるようになるのかな?
気にしなければいいなんて。
そんな適当な人になるだけで解決するとは
私には、とても信じられない。

今日は幼稚園のクリスマス合唱会。
午前中から始まって、一時間くらいで終わる小さなイベント。
それでも本番を迎える子たちは緊張してしまう。
ゆうべは、お兄ちゃんにお歌をいっぱい聞いてもらうって
はりきっていたさくらちゃんが
今朝になって、おなかが痛いって言いはじめた。
私は──
緊張すると具合が悪くなってしまう感覚、
つい最近経験したばかりだから。
無理をしないで休むのが一番だと思ったの。
もしも悪い風邪だったら、重くしてしまうといけない。
今日はゆっくり休んで、悪くなりそうなら病院に行って。
休んで治るなら、それが何より。
そう思っていたんだけど。
がんばって練習したんだから、
もし出られそうなら、行くほうが後悔しないと思うと
意見を出した子もいた。
ユキちゃんは、
具合が悪くなったときに、どんなことをしてもらいたいか
よく考えているから、少しなら知っているかもって
ずっと手を握ってあげて
おなかをさすって。
ついていてあげた。
治ってほしくて、根気強く。
すぐにあきらめない、って言ってた。
いちばん近くで、励ましていればいい。
この時だけは少し無理をしてでも、笑顔でいれば
そのほうがいいんだって。
ついていてあげる人は、できることがなくて悲しい気持ちになっても。
つらい病気のとき、本当にしてほしいことは
すぐそばに、自分だけを見る人がついていてくれること。
同じ苦しさを分け合うことができなくても
その人だけは、そばにいたら力になると信じているみたいに。
治ったらいいと強く思ってくれる人が本当にいること。
氷柱姉様は、もし風邪だったらうつるとひどくなるかもって
すごく心配していた。
さくらちゃんも心配だけど、ユキちゃんのほうが体が弱いから
うつったら重くなるかもしれない。
ユキちゃんは何も気にしていないみたいに、ずっと一緒にいたわ。
小雨ちゃんは、少し前から続く寒さを気にしていたみたい。
自分も立派なお天気お姉さんだったら
ゆうべから寒さに気をつけてあげられたのに。
なぜか、そんなことを言って悔やんでいた。
お天気お姉さんじゃなくても、暖かくしてあげたらいいだけだと思うんだけど。
もっとお天気のことがわかったらいいのにって
変なことで悩んで、あっちに行ったりこっちに来たりあわてていた。
病人のまわりでうるさくして、ほこりをたてて
邪魔になっているんじゃないの、というくらいだった。
こんな小雨ちゃんがいたら治らないわ、と
私は何とか部屋で大人しくしてほしかったんだけど
小雨ちゃんでも、じっとしていられないときってある。
目を離したらすぐさくらちゃんの様子を見に行ってた。
よくないって何度も言ったのに。
さくらちゃんはそのうち自然に治ってしまって
何事もなかったみたいに、元気に合唱会に参加したわ。
いい歌声だったね。
きっと、たくさん練習したのね。
短い時間だったけど
精一杯に歌って
満足そうな顔をしていたっけ。
私は今でも、
さくらちゃんが風邪を重くしてしまうことを考えたら
合唱会に行かせるべきじゃなかった、と思っている。
すぐ治ったんだから、は結果論。
無理をして重くなる可能性のほうが高かったはずよ。
合唱会の満足そうな笑顔も、
今後も同じようにしていい理由にはならないと思う。
また誰かが、大事なときに病気になったら
私は今日みたいに、消極的に止めるに違いないの。

あんまり考えすぎるとよくないのかな。
私だったら、さくらちゃんにあんなうれしそうな顔をさせてあげられないかな。
同じように人前に立って、練習の成果を発表していたのに。
今でも赤面して思い返すだけの私と、ずいぶん違うな。
おなかが痛いときに誰かに励ましてもらえること、
そんなにうれしいのかな。
別に、私も病気になりたいというのではない。
あの時に病気で劇に出なかったら、
後で恥ずかしがらなくてもよかったのか、
それとも悔いが残る苦い思い出になったのか
たぶん本当のところはわからない。

ときどき思うの。
家族がこんなに大勢いたら
みんながずいぶん違う。
考え方も違って
きっとみんなが別々の将来を選ぶ。
同じ道を進む子がいるとしても
全員が同じ道になるなんて、たぶんない。
将来はたぶん複雑に分かれていく。
でも、今日みたいに同じ悩みを持って
みんなが別々の意見を出して
それぞれ違う答えになって。
こういう時間を重ねているなら
私たちは、いずれ違う道を歩くことになっても
その先でも家族なのかもしれないな。
全然違う家族が、違う感情をぶつけあっているから。
変な話で、考え方が全然合わない子がいっぱい集まって
問題ばっかり山積みだから
家族でいられるのかもしれないな。
そんなことを考えた。
だから何だというわけではなくて
また考えすぎだって言われるかな、とそう思った。
それだけの話。

もし本当に、誰かが風邪で寝込んでしまったら
今日みたいに落ち着けない気分になるだろうな、とも思った。
だから、うがい手洗いくらいは徹底してよ。
少し口うるさく言ったとしても
お兄ちゃんなんだから、私の味方でいてくれるでしょう。
こんなに神経質なのは、うちの家族でも私だけみたいだし
せめて、あなたくらいは
たまに私の肩を持つくらいでいいんじゃないかな、と
それが今日の私の意見。
立夏ちゃんが風邪をひいたりしたら
クリスマスでお目当てのものがもらえなくてダブルショックで
弱ってしまうかもしれない、と思ったけど
バカは風邪を引かないって言うわね。
たぶん、あんまりものを深く考えない人は
寒さ対策もそんなにしないだろうから
風邪が比較的重くなってしまうだろうし、
長い人類の歴史で、バカでも体だけは丈夫な子が生き残って遺伝子を残して
私たちの家族の血の中にも少しは流れているのかな、と
立夏ちゃんの意味不明な健康さを見ていて考えたりもするけれど
これは私の勝手な想像。
実際は、風邪をひかないわけじゃないと思うから
なんとなく立夏ちゃんが寒そうに肌を出していたら
少しうるさく思われるだろうけど、ひとこと言ってもいいんじゃないかと
このごろ、ほんのちょっと考えているの。
実際に行動にうつすか、私にもわからないとしても。
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