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蛍の偽日記

『かがやくゆめの』

きらきらと
きれいなもの。

どこまでも続いている宇宙がそのまま見えるような
澄んでいる冬の夜空に
小さい子たちが遊んでいるみたいに
気ままに散らばったり、おぎょうぎよく並んだり
かわいい、またたく星の粒。

それから、
クリスマスが近づいた私たちの町に
サンタさんを歓迎する、並木道やお店のイルミネーション。
ここにはプレゼントを待っているいい子が
たくさんいて、
今年のクリスマスには
楽しみにしていたプレゼントを家族に見せてあげたくて。
とてもうれしいものが届いたら
大好きな人に急いで教えてあげたくて。
蛍がそうだったからわかる。
お兄ちゃんがいたら、きっと何よりもうれしくなって見せてあげたかったから
いまお兄ちゃんがいる小さい子達の気持ちを想像してみる。
そんな子を見て喜ぶお兄ちゃんの顔を、早くも思い浮かべてしまう。
いい子たちと一緒に過ごす家族が
この町にたくさんいるんだと
ほのかな明かりで伝える、クリスマスのよそおい。

まだまだあるよ。
立夏ちゃんの女の子らしいファッションは
一年前のちびっこガールズモードと比べたら
きらり、はなやか。
おこづかいはそんなに変わっていないから
蛍がリクエストに応えて作ってあげているのが理由かな?
それともやっぱり、立夏ちゃんが見た目も中身も
ぐっと女の子らしく成長中だから?
片付けの苦手な立夏ちゃんも
秋の大人しかったおしゃれから、冬景色が似合うようになっている。
もうすぐ静かな雪が降ってきたら
去年ほど派手過ぎない立夏ちゃんの工夫は
どのくらい季節感があるものなんだろう。
まだどこにもないその景色を思い浮かべてみる。
寒い季節らしくおとなしめの色合い、
でもどこかに遊び心を盛り込みたい。
私たちは、これからたくさん楽しいことがあるって
もう知っているんだよ。
女の子たちのはちきれそうな胸の中みたいな、色とりどりの冬服が歩く景色は
すぐそこまで迫っている。

あ、もちろん
お兄ちゃんもかっこよく決めたらいいと思うな。
寒い季節、
おうちの中で過ごしたくなる季節でも
これから始まる冬には
いろいろな思い出が生まれる。
どうやったって、忘れられない思い出ばかりできてしまうはずだもの。
私たち家族はずっとそうでした。
だからこの冬もきっと。
何が起こるか、手のひらを口元に持っていって寒そうに暖めながら
きっとだよ、
絶対だよ、
って、その時をそわそわ待っている。
足踏みは寒いからだけじゃない。
待ちきれないからなの。
もし、かっこいいお兄ちゃんの服装がとっても似合っていて
優しさも強さも、いつも私たちのお兄ちゃんでいてくれるたくましさも
誰よりもかっこいいヒーローだったら
思い出になる時間も、ひとまわりくらい楽しそうじゃないですか?
蛍はときどき、お兄ちゃんの服を見てあげたい。
迷惑じゃなかったら、いつでも蛍にお手伝いさせてください。

そして今日の
きらきらくるくる
まぶしさに目が回りそうな輝きは
世界中のかわいいケーキたちの
ほんのひとかけらが集まっただけでも
この景色はパーティドレスで競うような舞踏会。
蛍が人よりちょっとだけお料理が得意かな、
それならうれしいな、とうぬぼれていたって
おうちのお茶会は、せいぜいお菓子たちのパジャマパーティ。
やっぱり本当のお店は違うな。
こんなところで働ける氷柱ちゃんなのに
しかめっつらはいけないな。
少し困ったことがあったって
店員さんは、できれば花開く笑顔でいなくちゃ!
繊細なデザインの洋菓子たちの中にいても
きっと負けないまぶしさだと思います。
本当は、アルバイト先に行ったら
氷柱ちゃんも緊張してしまうかもしれないから
気にしていても
でも、わりと近い場所で働いているのだし
あちらの店長さんもよくごあいさつに来るくらいだし
今日は土曜日、
ホタと氷柱ちゃんがどちらも働いている、週に一度の日。
でも、おうちで家事をすることになったみんなは大変ですよね、
変なところではしゃいでしまって、なんだかごめんなさい。
だけどね、
いけないとは思っていても
弾みはじめた胸は、だんだん勢いを増すばかりで
あっちに跳ねたり
こっちに飛んできたり
わくわくは、わりと自然に大きくジャンプするようになる。
お昼の忙しい時間が過ぎて、少し息をつけるようになって
休憩を取った短い時間で
お店の人たちも、ケーキでリフレッシュしてもいいと思って。
蛍がおつかいの役目を申し出て
ついでに、氷柱ちゃんの様子も見れたらいいなと
そのくらいで出かけました。
洋菓子のお店、
やっぱり私たちのパン屋とは、だいぶ違いますね!
パン屋は素朴で親しみがある日常の一部に感じてもらえたらと
木材のあたたかみを意識した店内に、
棚にめいっぱいパンが並んでいたら、選ぶ楽しみもあるし
ふっくらしたやわらかそうなあたたかさが自慢なんですけど。
チョコレートとフルーツは、
こんなふうにして魅力を引き出すんだと
ケーキの全てが、女王の風格。
手の込んだデザインの高級感は、
なんというかお店の隅々まで行き渡っているよう。
ああ、上品なんだ!
かわいいなあって憧れるけど
蛍が店員さんだったら、ちょっと緊張して失敗しそうな空気だよ。
氷柱ちゃんは、
なんで来たの! って顔を一瞬だけ。
すぐにプロの顔に戻りました。
いらっしゃいませー、
とはいえ、いつもこんなぎこちなさではないかも?
最初はどうなることかと思っていたけれど、と出てきて
パン屋さんでは蛍とお話もする、洋菓子店の店長さんが
しっかりしているからクリスマスの後も働いてくれたらいいのに、
とうれしい言葉をかけてくれるくらい。
氷柱ちゃんも、蛍が突然訪ねてしまったから緊張してしまったんだよね。
ごめんなさい。
でも、ケーキを扱うてきぱきとした手際はさすがでした。
おうちでも、おかたづけは小さい頃から上手だった氷柱ちゃんだもんね。
手先が器用じゃないくても
頭がいいし、もしかしたら蛍よりもお料理に向いているのかもしれないと
普段のかっこいい氷柱ちゃんを見ていたら、ときどき思うこともあります。
きっとすぐにお料理も上手になるよ。
ショーケースのきらきらを眺めて
蛍が見つけたのは
あっ!
アップルパイは、蛍のお店でも扱っているよ。
どちらがおいしいか、
これは調査しなければいけませんね。
パン屋に戻って、
休憩しながら
いざ勝負!
燃え上がる炎を背負って、対決のはじまりです。
やっぱり、一口食べてすぐわかるところがある。
フルーツが違いますね。
ケーキの幸せと最高の相性を追求していったら
どうしても得意分野。
くやしいけど、そこは本格的な洋菓子店の強みだな。
みずみずしさを封じ込めておいて
さくっと噛んだときに、口の中に広がる喜び。
大好きな人を遠くから見つけた瞬間を思い出す
うれしい、切ない、この甘酸っぱさ。
のどもとを通り過ぎるまでの、あっというまの天国。
木になっているりんごに祝福を与えたときと同じように、蛍の胸に降りてくる天使。
りんごの迫力は、さすがだな。
でも、パイ生地はうちのパン屋も負けていないかな。
バターを使って焼くことなら、毎日研究しているようなものです。
さくさく気持ちのいい音を繰り返し、だんだん広がる柔らかな甘さは
そう簡単には追いつけない努力のはずですから。
今日のところは、ひきわけというところですね。
見習い店員の蛍も少しの対抗心、
うちだって簡単には負けない。
ちょっとだけ、ほっとした感じです。

クリスマスまでのアルバイトは
あと二週間くらいになりました。
一番忙しいのはクリスマス当日なんだから
今から、短いような気分になるのはおかしいですけど
お仕事を任せてもらえるこの期間、
一生懸命走り抜けたいです。
氷柱ちゃんがお店でしっかりと立つ姿がかっこよかったみたいに
蛍も少しはまぶしく輝いているかな。
星空にも、クリスマスにも一目見た感じではかなわない
だけど真面目なお手伝いさん。
きらめく立派な店員さんになりたくて
今日も笑顔で働いています。
疲れてしまっても、
お客さんの大切なお買い物の時間が
今日も、いつものように変わらぬ愛しいものになってもらえるように。
まだ小さくて何も知らないホタも
おいしいものを食べて元気が出るときは
こんなふうに、人の心を支えるお仕事の端っこで
少しでもキラキラ活躍したくて。
毎日が、お勉強の真っ最中。
蛍がいなくて大変なはずなのに
優しい家族に励ましてもらえる幸せ者、
明日もがんばります。
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